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企業に必要なデータマネジメントとは?成功ポイントを解説

デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進していくうえで欠かせないのが「データ」です。しかし、データはただ蓄積するだけでは意味がありません。分析して業務の効率化に役立てたり、顧客への提供価値を高めたりと、しっかり「活用」することが重要です。データを活用するために必要なのがデータマネジメントです。情報を整理し、適切な形でマネジメントすることでデータの持つ価値は何倍にも増大しDXを強力に後押ししてくれるでしょう。

ここではDXを推進するために求められるデータマネジメントのポイントについて解説します。

デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?事例とともに実現のポイントを紹介

蓄積されたデータをいかに「活用」するか

ビジネスを進めていくなかで企業には様々なデータが蓄積されていきます。その中身は業種によって異なりますが、たとえば売上の数字、顧客情報、在庫・仕入れ状況、市場価格の動き、問い合わせの内容、Webサイトのアクセス情報など、すべてが企業にとっては大切なデータとなります。

こうしたデータは、ただ蓄積するだけでは意味がありません。適切に整理/分析し、次のビジネスに活用できて初めて意義あるものとなるのです。ではデータ活用には具体的にどんなメリットがあるのでしょうか。

データの可視化で業務を効率化

データを分析して業務プロセスを可視化することで、現在の業務を効率化できる可能性があります。たとえば市場の分析データから時期ごとの売れ筋の商材がわかれば、無駄な仕入れや過剰在庫を減らすことができるでしょう。あるいは製造業であれば工場の設備稼働データなどを見直すことでより効果的な人員配置を行ったり、設備の故障時期を予測して設備点検を効率化することもできるはずです。

提供価値に+αを

データを分析することは、企業が提供する製品やサービスの価値を高めることにつながります。顧客の声やアンケート調査の結果といったデータをもとに製品・サービスを改善するというのはその好例です。

特定の時期に売れている商品があるなら、その商品のラインアップを拡充するなどして売り場の魅力をアップできるでしょう。データをただ漠然と眺めているだけではわからなかった顧客の本当のニーズが、しっかりとデータを分析することで見えてくるはずです。

データマネジメントとは?

データを活用する上で、非常に重要な鍵を握るのが「データマネジメント」です。データマネジメントには大きく3つの要素があります。以降では、一つずつ詳しく解説していきます。

データ管理

多くの場合、データはそのままの形ではうまく活用できません。取得した生データは形式が統一されていないことも多く、複数の部署がそれぞれ独自に取得していた場合、似たようなデータが社内に散在していることもあります。どこにどのようなデータがあるのか誰も知らない、という事態も決して珍しいことではありません。

こうした状況を打破するために、まずはデータを整理し、時にはシステム統合によって一元管理することも必要です。ただし、市場が目まぐるしく変化する今、ビジネスにはスピードが求められます。システム統合するためにビジネスの速度が失われるようでは本末転倒です。データの種類にもよりますが、必要なときにアクセスできるのであれば、あえて統合しないという考え方もあります。

データ活用

データを管理して整えたら、「どのように使うのか」について考えます。その際に重要なのは、「データは必ずしも社内に閉じるものではない」ということです。かつてのデータマネジメントでは、データは社内だけで活用し、製品の改善などに活かすものでした。しかし、現代におけるデータ活用とは社内に閉じるものではなく、時にはデータを外に出し、外部のツールや企業とも連携していくことが求められるようになっています。

たとえばオンラインのショッピングモールを運営しているのであれば、顧客のアクセスデータをテナント企業に提供することで、より効果的なショップ施策につながるかもしれません。あるいはウェアラブルデバイスから得た顧客のヘルスケアデータを医療機関に提供することで、より高度な医療サービスを共同で生み出せる可能性もあります。

重要なのは、ビジネスを創出することこそがデータ活用の目的であるということです。たしかにデータは自社の大切な資産ですが、利を産まないまま守り続けていても意味はありません。ビジネスの創出という視点から、外部ツールや他企業との連携も検討していきましょう。

データ保護

外部との連携は積極的に検討すべきですが、だからといってデータの保護をおろそかにしてはいけません。外部に出すにしても、何を出すのか、出さないのかについてはきちんと管理しましょう。そもそもデータには個人情報などセンシティブなものが含まれることもあります。そうしたデータの扱いを誤ると、ビジネスの存続すら危うくなってしまう場合もあるため、セキュリティについては慎重な取り組みが必要です。

データマネジメント推進のポイント

データマネジメントをスムーズに推進するためには、いくつか留意すべきポイントがあります。

目的を明確化する

そもそもなぜデータマネジメントをおこなうのか、目的を明確にしておくことが重要です。データマネジメント自体は、あくまでもビジネスのゴールを目指すための手段に過ぎません。昨今はデータの重要性が叫ばれているため、「とにかくデータを集めよう」と焦りがちですが、目的が曖昧なまま集めても、腐らせてしまうこともあるので注意が必要です。

情報の整理と効果的な活用

集めたデータはしっかりと整理しておく必要があります。自社の「目的」に沿って、どのデータがどのような形式で必要なのかを検討し、使いやすい形で管理しましょう。

また、データを効率的に活用するためには、蓄積・管理する「場」を適切に選ぶことも重要です。たとえばクラウドにデータを保存した方が共有しやすいですが、オンプレミスの方がカスタマイズ性には優れます。クラウドとオンプレミスの特徴を理解した、適切なシステムの導入が重要です。一方で、両者のいいとこ取りが可能な「ハイブリッドクラウド」の考え方も取り入れてみましょう。

部門間の連携

現代におけるデータマネジメントは、さまざまな部門や外部ツール、時には他社との連携を積極的に活用します。一人の担当者だけがデータを使うのではなく、部門を越えた連携が重要です。部門間の連携が進めば、それぞれの部門で蓄積していたデータを統合・活用できます。単部門だけでは把握できなかったデータが蓄積され、新しいビジネスのヒントになる可能性もあります。

まずはスモールスタートから

ビジネスはスピード感が重要です。いきなり全社を巻き込んで大掛かりなデータ活用のための体制づくりを始めても、遅々として進まないということもあります。また、何かトラブルが発生したときも対応に時間がかかり、データマネジメントの成果が出ないままプロジェクトが頓挫することもあるかもしれません。

そうした事態を防ぐためには、まずは一つの部門の少量のデータを管理するところからスタートすると良いでしょう。小規模な範囲であればデータマネジメントによる成果もすぐに出ます。成功体験を積み重ねることで、社内にデータマネジメントの重要性を周知できますし、大掛かりなデータマネジメントプロジェクトに発展した際も積み重ねた経験が生きるはずです。

データマネジメントができない企業の未来とは?

もし、データマネジメントができていない、あるいは自社ではデータマネジメントが難しいと感じたとしたら、それはデータマネジメントの前提として、データ管理やデータ活用に必要なシステムが導入できていない場合があります。

レガシーなシステムを使い続けることには、データマネジメントが難しいことの他にも大きなリスクがあります。

それが「2025年の崖」問題です。多くの企業が導入している基幹システム「SAP ERP」は2027年にサポートが終了し、セキュリティ面でのリスク増大や5G等で肥大化するデータに対応できないといった事態に陥ることが予想されています。また、レガシーシステムの知見を持つIT人材が減少し、先端技術のスキルを持つ人材も不足するなど、多くの企業に危機が訪れると危惧されています。

2025年の崖を乗り越えるためにも、今からシステムを整備し、データマネジメントをおこなうことでDXを推進する必要があるのです。

“2025年の崖”を要約。経済産業省のDXレポートの対策とは?
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まとめ

データマネジメントのためには、まず明確な活用イメージと目的の設定が欠かせません。その上で適切なシステムと社内体制を整えましょう。

実際にビジネスへ活かすとなると、業界によってデータの活用方法も異なるでしょう。多くのデータを収集したところで、データマネジメントをおろそかにすると、データの活用効率が下がり、むしろコストになりかねます。

適切なデータマネジメントを施し、企業のDX・ビジネスを進めましょう。

働き方改革最新事情

いよいよ働き方改革は”法律”

2019年4月より「働き方改革関連法」が順次施行されています。
ここ数年、世間では「業務効率化」「生産性向上」「デジタル化」などと叫ばれてきた一方で6割以上の企業が働き方改革に対して、未対応となっています。
なぜ働き方改革が必要なのか?またどのように進めていけばいいのか?
改めて今後の「働き方改革」に迫っていきます。

  • いよいよ働き方改革は”法律”
  • ”2025年の崖”とは
  • 2025年までに迎える代表的なDX
  • 中小企業はデジタル化が遅れている
  • 育児や介護をしながら働ける現場つくり

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主な内容

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