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テレワークで活用したいシンクライアントPC「Windows 10 IoT Enterprise」とは?

テレワークで活用したいシンクライアントPC「Windows 10 IoT Enterprise」とは?

新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、テレワークが急速に普及しつつあります。と同時に、テレワークを実現するためのシステム構築や機器の対応に追われている企業も多いのではないでしょうか。テレワークの実現には、デスクトップ型のPCよりも、軽量で持ち運びができるノートPCが必要です。

では、具体的にどのような要件を満たしたノートPCを選べばいいのでしょうか。今回はテレワークに最適なノートPCであるシンクライアントPCについて説明するとともに、特におすすめの「Windows 10 IoT Enterprise」について紹介します。

テレワークに欠かせないノートPCの要件とは

テレワークで活用したいシンクライアントPC「Windows 10 IoT Enterprise」とは?_01

テレワークに適したノートPCを選定する際には、下記の3つのポイントに注目しましょう。

持ち運びに適したサイズと軽量であること

テレワークはノートPCを持ち運ぶ機会が増えます。現在は新型コロナウイルスの影響で外出が少なくなり、テレワークといっても在宅勤務がほとんどでしょう。しかし、新型コロナウイルスが収束した後は自宅だけでなく、喫茶店や移動中、サテライトオフィスなどオフィス以外の場所でノートPCを使う機会が増えるはずです。そのときに備えて、持ち運びが苦にならない大きさと軽さのノートPCを選びましょう。

楽に持ち運べるノートPCの大きさは14インチ以下、重さは1.5kg以下程度のものがおすすめです。ただし、職種によってはノートPCのスペックや操作性に業務の効率が左右されるため、職種ごとに異なる仕様のノートPCを導入することがポイントになります。

3つの基本条件+職種別ポイントでわかる!職種ごとに異なる社員満足度の高いノートPCの選び方

セキュリティ対策

テレワークを実施する上で、もっとも気をつけるべきはセキュリティです。社外での業務は、企業の重要なデータを含むPCやシステムを持ち出すことになるため、情報漏えいのリスクが高まります。公衆Wi-Fiに接続しない、セキュリティソフトを導入するといった対策はもちろん、ノートPCもセキュリティに強いものを選びましょう。

たとえば最近では、指紋センサーや顔認証によるログイン機能を備えたノートPCも登場しています。パスワードと比べてログインのスピードが上がるメリットがあり、セキュリティも高まります。

また、後述するシンクライアントPCを導入することで、セキュリティを強化することができます。

テレワークに必要なセキュリティ対策とPCの要件とは?

ネットワーク環境

今やほとんどの業務はインターネットなしでおこなうことはできません。メールやビジネスチャット、クラウドサービスの活用など、快適かつセキュアなインターネット環境はテレワークに必須です。

しかし、オフィスと違って外出時はWi-Fiを利用できないこともあります。自宅にWi-Fiを引いていないという人もいるでしょう。そうした状況を想定して、ノートPCだけでインターネット通信が行えると安心です。特にスマートフォンなどで使われているLTEはセキュリティ面でも安全です。SIMカードを挿せるモデルを選ぶのもいいでしょう。

また、外部からの不正アクセスやサイバー攻撃に注意しなければなりません。自宅や外出先などオフィス外から社内ネットワークやPCに接続するリモートアクセスや、インターネット上に仮想の専用線を設けるVPNを活用するなど、さらなるセキュアなシステム環境の構築を目指しましょう。

テレワーク実現に必須となるリモートアクセスとは?
VPNとは?インターネット接続の安全性を高めるVPNについて解説

テレワークにおすすめのシンクライアントPCとは

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シンクライアントのシンとは「Thin」(薄い、少ない)という意味です。クライアントはPCのような「端末」を指すため、シンクライアントとは「薄いPC」、つまり必要最低限の機能だけを備えたPCのことをいいます。

具体的には、OSやソフトウェアなどはサーバ側で管理し、端末には重要なデータは保存せずに、インターネットを介してサーバの処理結果の画面をノートPCに”表示する”という考え方です。

シンクライアントのメリットを紹介します。

シンクライアントとは? VDIとの違いや実装方式、メリットを含め徹底解説!!

情報漏えいの防止

シンクライアントにおけるノートPCはサーバの画面を表示することに特化した箱のイメージです。すべてのデータはサーバ側に存在するため、仮にノートPCを紛失してもPCにはデータが残らず、データが流出する恐れがないのです。どれだけ強固なセキュリティ対策をしても、紛失・盗難といったヒューマンエラーを完璧に防止するのは容易ではありません。シンクライアントは企業の情報漏えいリスクを大きく軽減するでしょう。ただし、ネットワーク接続がない場合、作業ができない点と作業者がローカルにデータを保存しないように徹底する必要があります。

クライアント端末の一括管理と運用管理の負担軽減

社員に新しくノートPCを支給した場合、大変なのが運用管理です。たとえばOSやソフトウェアのアップデートにしても、社員すべての端末に対しておこなうには多くの手間がかかります。しかし、シンクライアントならノートPCを集めて一台ずつアップデートする必要はありません。サーバ側でアップデートすればクライアント側のすべてのノートPCに反映されます。シンクライアントにすることで、運用管理の負担が大きく軽減できます。

注目のシンクライアントPC「Windows 10 IoT Enterprise」の特徴とメリット

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従来のシンクライアントでは専用のPCを用意する必要があり、端末の選択肢は決して多くありませんでした。また、シンクライアント用のOSは通常のWindowsとは基本的に別物なので、互換性の観点からWindowsアプリケーションや端末が使えるかどうか検証が必要になり、導入のハードルを上げてしまっていたのです。

そこで脚光を浴びたのが「Windows 10 IoT Enterprise」です。通常のWindows10の機能を使用でき、Windows向けアプリケーションとの互換性も高いので導入しやすいというメリットがあります。

また、「Windows 10 IoT Enterprise」にはシンクライアントで重視される様々な機能がそろっています。

ロックダウン機能で堅牢なセキュリティを実現

「Windows 10 IoT Enterprise」が備えるロックダウン機能とは、セキュリティを強化するためにPCの使用へ様々な制限をかける機能です。たとえばUSBメモリなどUSB端子で接続するデバイスにアクセス制限をかけ、データの流出やマルウェア感染などを防ぐことができます。

また、特定のアプリケーションのみ起動できる設定にしたり、キーボードフィルター機能で誤操作を防止したりと、セキュリティをさらに高めることも可能です。さらにディスクへのデータ書き込みも制限でき、設定変更などによるデータ消去を防ぐことができます。

ロックダウンの各種機能はカスタマイズが可能なため、企業のセキュリティポリシーに沿ったPCの導入が可能です。

アップデートで業務を止めない

「Windows 10 IoT Enterprise」はWindowsベースですが、通常のWindowsで半年に一度発生するFeature Update(機能更新)が適用されません。Windowsはアップデートが始まってしまうと終了するまでしばらく使用できなくなってしまいますが、「Windows 10 IoT Enterprise」では業務が止まる心配がありません。

作業工数を抑えた導入コストの削減

通常のWindowsがベースになっているので、多くのアプリケーションは制限をかけない限りそのまま使用することができます。アップデートのたびに行われていたクラウドサービスやアプリケーションが正常に作動するかの検証作業に追われることがないため、企業にとって扱いやすいOSとなるでしょう。作業工数を抑えた導入コストの削減が期待できます。

更新タイミングが異なるWindows 10 IoT Enterpriseの2モデル

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「Windows 10 IoT Enterprise」にはさらに、OSの更新タイミングが異なる2つのサービス提供モデルがあります。

SAC (Semi-Annual Channel)モデル

OSが更新されたタイミングから約3〜4ヶ月にOSの更新が提供されます。OSの更新を遅らせることで、新OSの機能や安全性などを確認してから導入が可能です。最新の機能を安全に追加していきたい場合はSACモデルを選ぶといいでしょう。

LTSC (Long Term Servicing Channel)モデル

リリースされてから最長で10年間、新機能などの追加を行わないまま使用できます。一方で、セキュリティーに関わる更新などは適用されます。最新のセキュリティ機能を備えながら、OSの機能は固定化することができます。新機能が不要な場合はLTSCモデルがいいでしょう。

まとめ

強固なセキュリティを備え、運用管理の負担を軽減できるシンクライアントPCは、テレワーク実施に大きく貢献します。特に「Windows 10 IoT Enterprise」は、従来のシンクライアントのデメリットを補ってくれる注目のPCモデルです。従業員の生産性を維持しながら、セキュリティを担保した環境で、継続的なテレワークを目指しましょう。

関連記事:新型コロナウイルスで相次ぐテレワーク。導入ポイントやセキュリティ対策、助成金を解説!

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