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ひとり情シスがハイブリッドワーク時代に抱える課題と対策とは?

ひとり情シスがハイブリッドワーク時代に抱える課題と対策とは?

テレワークとオフィスワークを組み合わせた「ハイブリッドワーク」が広がっている昨今、情報システム部門(情シス)への負担が増していることをご存知でしょうか。

あらゆる業界で人材不足が叫ばれるなか、情シスの運営を1人もしくは少人数で担う「ひとり情シス」が問題視されています。近年は企業のITインフラやシステム導入が活発化し、ネットワーク環境の構築・クラウドサービスの利用法伝授・デバイスの調達・セキュリティ対策など情シスにさまざまな業務が求められ、パンクしがちなひとり情シスも多いでしょう。

本記事では、ひとり情シスが抱える問題点や「攻め」のDX化を行うための対策について解説します。情シスの業務負担が増えている理由や背景・実態にも触れるため、課題の浮き彫りにもご活用ください。

加速する情シスへの負担とその背景

ひとり情シスがハイブリッドワーク時代に抱える課題と対策とは?_01

近年、情シスへの負担増加を実感している企業が増えています。

本来、効率化が見込める業務のIT化・デジタル化ですが、特に直近数年で情シスの負担が増加している背景にはどのような理由があるのでしょうか。

働き方の多様化

新型コロナウイルス感染症予防対策として、テレワークを導入する企業が増えました。感染状況が急速に変化するなか、十分な準備期間がないままにテレワークを強行した企業も多いでしょう。新たにセキュリティ対策ツールを導入したり勤怠管理システムを入れたり、情シスが特に忙しくなった時期であると言えます。

また、働き方改革の一環としてサテライトオフィス勤務を許可したり、ワーケーション制度を導入する企業も増えています。今後もハイブリッドワークを始めとする柔軟な働き方が期待されており、情シスが働く環境づくりに奔走する可能性が高いといえます。

働き方の多様化が歓迎されている一方、情シスの負担が大きいことも事実なのです。

関連記事:ハイブリッドワークとは? メリットや課題、セキュリティ対策を紹介!

DXの推進に欠かせない業務の効率化、情シスの対応は?

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出典:情報通信白書令和3年版「ICTと生産の効率化

世界的にDX化が進み、ツールやソリューションを活用して業務効率改善を図ろうとする企業が増えています。
総務省が公表する情報通信白書令和3年版「ICTと生産の効率化」でもクラウドサービスやテレワークの導入は労働生産性の向上に寄与するという結果が出ており、今後さらにDX化の波が加速していくでしょう。

情シスは、コミュニケーション系・ストレージ系・リモートデスクトップ系などありとあらゆるツールの導入や運用に対処する必要があり、セキュリティの構築や快適な環境づくりに苦心する恐れがあります。

特にこれまでオンプレミス型の環境に偏っていた企業では、クラウドへのシフトなど急激な方向転換を求められるため、多忙を極めることになりかねません。

従業員の助け船、情シスへの依存

情シスはシステムの保守・点検など裏方的な役割を担う一方で、従業員にとっての「助け船」になることが多い部門でもあります。ITリテラシーが低い社員は「分からないことがあったらとにかく情シスに連絡して聞けばいい」と思うことが多く、ヘルプデスクの充実が欠かせません。

しかしひとり情シスではヘルプデスクにまで手が回らず、またヘルプデスク設置には多大なコストがかかることから、根深い悩みとなっているのです。

ハイブリッドワークへの懸念。ひとり情シスの実態とは

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下記では、ひとり情シスの実態を紹介します。

テレワークとオフィスワークが混在するハイブリッドワークが注目される中、情シスが懸念を示す理由も同時に探っていきましょう。

ひとり情シスの実態と課題

多くの企業では、ITインフラの担当者が不足しています。ひとり情シスになっている企業や、担当者が兼任となっていることも多く、セキュリティ対策まで手が回らないことも多いのではないでしょうか。

また業務負荷がかかりすぎて残業・休日出勤が増えるなど、労務環境の悪化も懸念されています。必要な対策とそれに伴う工数を試算したうえで、人員配置することが理想だと言えるでしょう。

働き方が変化する中でのひとり情シスが抱える課題

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【テレワークの導入日数と導入にいたる課題 n=1846】
出典:スプラッシュトップ株式会社リリース『「ひとり情シス企業」テレワーク導入の“壁”の実態が調査で判明』より

スプラッシュトップ株式会社が公表している『「ひとり情シス企業」テレワーク導入の“壁”の実態が調査で判明』によると、テレワークを導入するにあたり「3つの壁」をそれぞれクリアしていくことの重要性が指摘されています。

第一の壁とは、テレワーク導入前の課題です。
出社が必須である自社内のエッセンシャルワーカーへの気遣い、セキュリティ不安、テレワーク環境におけるネットワークの環境構築などが挙げられます。

第二の壁は、テレワークを週3日以上導入する際の課題です。
社外ネットワークを活用した社内システムの利用、オンライン・コラボレーションの実現、ペーパーレス化などが挙げられるでしょう。

第三の壁は、テレワークを全日導入する際の課題です。
勤務体系の変更や対応、事業継続環境の構築など、やるべきことは多岐に渡ります。

こうして細分化してみると、ひとり情シスにかかる負担は多大なものだと理解できます。

ひとり情シスの業務改善。〜コア業務へのシフト〜

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働き方の多様化により、情シスが担当する業務の多くは「ノンコア業務」つまり、その業務自体で利益は生まれないものの、企業のコア業務遂行をサポートするために必要な業務となりつつあります。例えば、ユーザーサポート・キッティング・保守運用など、守りのIT活用が増えているでしょう。

しかしデジタル技術の活用によるDX推進があらゆる企業で求められる昨今、情シスに期待したい業務はデジタル戦略・ICT活用など、専門知識を要する「コア業務」です。

ここでは、ひとり情シスがノンコア業務からコア業務へシフトする方法を紹介します。

業務範囲の見直しと明確化

まずは、情シスが実施すべき業務範囲の見直しを図ります。
他部門でも担当できる業務がないかを見直し、情シス担当者でなければできないことを明確にしましょう。

ルーティンワークに近い業務は積極的に他の社員を頼ったり、処理を自動化させるなどの対策が必要です。RPAツールを活用し単純作業の自動化を行ったり、チャットボットを導入し一次受付/対応を任せ問合せ件数を減らすことで、ノンコア業務の負担軽減に繋がります。

関連記事:話題の「RPA」がDXを加速したい企業にもたらす価値とは何か?

ツールやサービスの導入

ツールやサービスを導入し、ノンコア業務の負担軽減・効率化を図る方法もあります。

例えば、リモート環境でもキッティングできるサービス「Windows Autopilot」などが代表例でしょう。「Azure AD」や「Microsoft Intune」を組み合わせることで、情シス担当者が物理的にPCをセットアップする必要はなく、端末利用者は電源を入れるだけで初期設定や必要なアプリケーションのインストール、各種設定まで完了するため、設定に関する問い合わせを減らす効果が見込まれます。

また、機材手配・配布にかかる日数を短縮化できることも、情シスとしては嬉しいポイントです。スピーディーなオンボーディングができるなどメリットが高く、情シスだけでなく現場社員にとっても使い勝手のよいツールを選ぶことがポイントです。いざという場合にサービス提供会社が直接対応してくれるような、サポート体制の整ったものを選ぶことも大切です。

従業員のITリテラシー向上と経営層の意識改革

従業員のITリテラシー向上を図るため、マニュアルの整備・研修の実施・社内報や社内ポータルサイトを使った周知を図りましょう。

また経営層の意識改革を図り、ひとり情シスでできること・できないことを明確にしてアプローチする必要もあります。場合によっては内製化できない部分もあると経営層に理解してもらうことで、新たなソリューション導入に対する稟議が通りやすくなり、専門会社のサービスを適切に導入できます。

IT関連にかけられるコストが多くなればできることも増えていくため、コストも意識しながら対策を講じましょう。

アウトソーシングやコンサルティングの活用

アウトソーシングやITコンサルティングを活用し、そもそも自社で対応する業務を減らすことも効果的です。
軌道に乗せてからは外部の力を借りることで、ノンコア業務から手を離しやすくなり、コア業務に集中する環境を生み出せます。

全てを内製化しようと意気込みすぎず、時には情シス以外のプロフェッショナルを頼ってもよいでしょう。攻めの投資をする第一歩にもなるため、自社の課題に合ったサービスを選定し、活用することが重要です。

情シス業務をノンコアからコアへとシフトさせましょう

ひとり情シスの業務改善は、企業全体のパフォーマンス向上にも大きくつながります。情シスの課題が解決できなければ、自社に必要なソリューションが何かを判断できず、DX化が滞ってしまう可能性があります。
今後もニーズの高まるDX化やハイブリッドワークをはじめとする多様な働き方に対応するのであれば、情シスの業務を専門知識が求められるコア業務にシフトしていくことが欠かせません。

ITリテラシーや専門知識が豊富な情シス社員だからこそ、デジタル戦略・ICT活用施策の考案に貢献してもらえるよう対策していきましょう。

ワークプレイスの変化と対策

テレワークの普及によって「働く場所=オフィス」というワークプレイスに対する固定概念が変化し、働く場所の多様化は進んでいる。一方で、働く場所が自由になることで生じる、PC環境、セキュリティー、社内制度の問題。
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  • テレワーク実施者の約90%が自宅での業務を経験
  • 一般企業の社員もサードプレイスを利用する時代に
  • 働く場所の多様化に伴って、オフィスの役割が変化
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主な内容

  • テレワーク実施者の約90%が自宅での業務を経験
  • 一般企業の社員もサードプレイスを利用する時代に
  • 働く場所の多様化に伴って、オフィスの役割が変化
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※本ページに記載されているシステム名、製品名は、一般に各開発メーカーの「登録商標あるいは商標」です。