VAIOのこだわり

細かいキズも見逃さないVAIO「安曇野FINISH」に込められたものづくりの覚悟-安曇野スピリット Vol.3-

執筆者:井上健語

VAIOでは、安曇野工場から生み出される製品の品質を「安曇野品質」と呼ぶ。その安曇野品質を担保するうえで、特に重要なプロセスがVAIO設立以来続けられている「安曇野FINISH」だ。これは、一般的にいえば製造工程最後の検品作業のことだが、わざわざ「安曇野FINISH」の呼ぶのはなぜか。今回の工場見学では、その理由が見えてきた。

安曇野FINISHとは何か? 普通の検品とは何が違う?

VAIOのものづくりにおいて、他社にはないユニークな工程がある。それが「安曇野FINISH」だ。簡単にいえば製品製造ラインにおける最後の検品のことだが、それをわざわざ「安曇野FINISH」と呼んでいるのには、それなりの理由がある。

まず、検品精度のレベルが一般的な検品より圧倒的に高い。安曇野工場には安曇野FINISH専用のエリアが設けられ、専任の技術者が検査を担当する。製品ごとに異なる約50のチェック項目について、全製品について検査を実施するのである。

たとえば、本体は光の当たり具合を変えながら1台ずつ目視で検査される。わずかなキズやヘコミ、テカリ、シミなども検査の対象だ。隙間や段差などの誤差が生じやすい箇所は、スキマゲージで徹底的に計測される。キーボードに関してはキーすべてが正しく反応するかどうかが検査され、クリック感が重要なクリックパッドは、技術者自身が指先の感覚で操作感を確かめる。

海外で生産された製品については、さらに念入りな検査が行われる。海外から安曇野工場に入荷した製品はいったん箱から出され、外観のキズやヘコミ、キーボードの動作などがチェックされる。安曇野工場で生産される製品と同じレベルの検査を実施することで、海外生産の製品に対してもその品質を担保するのである。

このように、「安曇野FINISH」の検品レベルは、一般的な検品とはまったく異なっている。そして、その厳しい検査に合格した製品だけに、「安曇野FINISH」のスタンプを押印するのだ。

「安曇野FINISH」のスタンプには、安曇野工場から見える日本アルプスがデザインされている。そこに込められているのは、安曇野でモノづくりにかかわるVAIOの従業員全員の「覚悟」だ。

これが安曇野FINISHの検査項目だ!

今回の取材では、海外で生産された製品の安曇野FINISHの工程を見学することができた。あらかじめ定められた検査項目を専任の技術者が1つ1つチェックし、次の担当者に渡していく。最終段階だからだろうか、工場内の安曇野FINISHのエリアは、独特の緊張感に包まれていた。ここでは、実際に見学できたいくつのか工程を画像とともに紹介しよう。

安曇野FINISH外観検査のエリア。外観のキズやヘコミなどが、さまざまな角度から徹底的に検査される

キーボードの検査キーボードの検査。すべてのキーが正しく反応するかどうかが念入りにチェックされる。キータッチの感触も検査の対象だ

OSのインストール各種検査が完了したら、OSのインストールが行われる。1台ずつユーザーの要望に合わせたWindowsのバージョンがインストールされる。OSインストール後、再度出荷用の外観検査を行う

梱包梱包も安曇野FINISHの重要な工程だ。製品ごとに必要な付属品が丁寧に箱に詰められていく

「安曇野FINISH」のスタンプすべての検査に合格した製品だけに与えられる「安曇野FINISH」のスタンプ。デザインされているのは、安曇野工場から見える日本アルプスだ

AI、ロボットの時代にこそ輝きを増す「安曇野FINISH」が生み出す価値

「安曇野FINISH」は、VAIO製品の品質を維持し、VAIOブランドを守るために不可欠なプロセスだ。それはたんなる儀式ではない。具体的な数値は公表されていないが、「安曇野FINISH」を経て送り出された製品が、修理を担当する同社のアフターサービス部門に返ってくる返却率は、以前よりも大幅に減ったという。

PCに求める価値は人によってさまざまだ。特に企業向けのPCは、品質よりもコストが優先されがちだ。その考え方からすれば、「安曇野FINISH」を省き、その分、コストを抑えた方がいいのかもしれない。しかし、それは絶対にありえない。それをやったら、VAIOがVAIOでなくなるからだ。

これから時代は大きく変わる。それほど遠くない将来、人間の仕事の多くはAIやロボットに奪われるといわれている。もはや、効率やコストだけを追求したら、人間はAIやロボットにはかなわないのだ。
人間に残されるのは、人間にしかできないクリエイティブな仕事だ。そのとき、人間を支援するツールがあるとしたら、おそらくそれは、効率・コストの追求とは別のベクトルから生み出されたツールだろう。「安曇野FINISH」が生み出す価値とは、おそらくは、そのあたりにあるのではないだろうか。

VAIOが提案する働き方改革

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