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VAIO協賛「MASHING UP Conference Vol.4」レポート

VAIO協賛「MASHING UP Conference Vol.4」レポート

11月26日と27日の2日間にわたり、多様な人がそれぞれ幸福に生きられる「インクルーシブな社会づくり」を考える「MASHING UP Conference vol.4」が開催されました。

今回は26日にオンラインにて開催されたスタートアップ企業4社が参加した「スタートアップピッチコンテスト」と、トークセッション「ビジネスとイノベーション、 イシュードリブン思考で拓く未来」をレポートします。

スタートアップピッチコンテスト

VAIO協賛「MASHING UP Conference Vol.4」レポート_01

スタートアップピッチコンテストでは、「MASHING UP」のテーマに沿ったビジネスを展開するスタートアップ4社からスピーカーが登壇。各々のビジネスの紹介や思いについて6分間のピッチを行いました。

[スピーカー]
武仲 理美
株式会社KabuK Style エンタープライズソリューション事業 責任者 兼 カスタマーサクセス 責任者

蒋 詩豪
SOELU株式会社 代表取締役CEO

三木 アリッサ
Misaky.Tokyo Co-Founder / CEO

吉川 欣也
株式会社REPUBLI9 代表取締役社長

[審査員]
岡島 悦子
株式会社プロノバ 代表取締役社長

島川 敏明
株式会社インフィニティベンチャーズサミット 代表取締役

松原 稔
りそなアセットマネジメント 執行役員責任投資部長

高木 充恵
VAIO株式会社 マーケティング部 部長

[モデレーター]
佐藤 真希子
iSGSインベストメントワークス 取締役 代表パートナー

HafHで世界が広がる働き方を – KabuK Style

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最初のピッチを行ったのはKabuK Styleの武仲氏です。同社は定額で住み放題のコリビングサービス「HafH」を世界265都市に430拠点を展開。「好きなときに好きな場所で働ける」ライフスタイルをユーザーに提案しています。

HafHで選べる施設はリゾート施設からコンセプトホテル、ゲストハウスまで様々。多様なニーズに対応し、ワーケーションにも最適だといいます。また、ワーケーションの課題の一つである”移動”についてもJRやANAと提携してお得なキャンペーンを打ち出しています。

武仲氏によると、HafHの主な利用者はミレニアル世代で、職業はフリーランスや学生だけでなく、最近はコロナによる生活様式の変化から会社員も急増しているとのこと。また、最近は女性の比率も上昇してきたそうです。

武仲氏はさらに、ワーケーションがもたらす効果として「健康増進」「オープンイノベーション」「地域課題の解決」「環境問題への配慮」「家族関係の向上」という5項目を紹介。「今後、ライフスタイルが多様化するなかで、自分で選び取れるということが人生の満足度を高めてくれる」と強調し、「そのインフラとしてHafHを使ってもらいたい」と述べました。

持続可能な運動習慣を実現するオンラインフィットネススタジオ – SOELU

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SOELUはオンラインフィットネススタジオです。同業態はコロナ禍で急増しましたが、SOELUはコロナ禍以前から事業を展開しており、先駆者的な存在です。

SOELU社の蒋氏は、「運動は健康や幸福と密接につながっている」と運動の大切さを強調します。蒋氏によると、運動をすることで様々な病気リスクや高齢時の寝たきりリスクを減らせるだけでなく、セロトニンを分泌し精神的な落ち着きを得られることが科学的に証明されているのだそうです。

にもかかわらず、運動を続けられる人が少ないのはなぜでしょうか。蒋氏は運動を続けられる要因として「手軽さ」「強制力」「中毒性」の3つを挙げ、従来のフィットネススタジオでは、これらを満たせていないという課題を指摘します。

「SOELUは、動画フィットネスの手軽さとリアル店舗型の中毒性、強制力の良いところ取りをした第3のフィットネスです」(蒋氏)

SOELUでは1レッスン最大15名のライブレッスンを主軸としており、手軽な価格帯で豊富なフィットネスメニューを提供しています。

ポイントはユーザーだけでなく、インストラクターにとっても働きやすい環境を整えていること。移動時間がなく隙間時間に行えるので、副業にも最適だといいます。

同社のようなオンラインフィットネスサービスはコロナ禍以降、非常に増えているといいますが、その中でもSOELUは認知率や利用率、顧客満足度などにおいて圧倒的な優位性を保っているそう。

その理由として蒋氏は、「早朝や深夜帯でもレッスンが受けられること」「同時にレッスンを受けている他の受講生に自分の姿が見られないプライバシー保護」「レッスンの品質の高さ」を挙げ、今後は会員数国内No.1のフィットネスブランドを目指していくと語りました。

和菓子という日本の誇りを世界に届ける – MISAKY

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MISAKYはアメリカで和菓子ブランド「Crystal Treats」を展開する企業です。同ブランドの和菓子はラグジュアリーかつ、ヴィーガン・グルテンフリー向けという特徴を持っており、創業からわずか1年で大人気セレブのキム・カーダシアンとコラボーレーションを実現、月別売上は昨年対比で約20倍を記録するまでに急成長しました。

なぜこれほどまでにMISAKYは成長できたのでしょうか。その理由として三木氏はいくつかの理由を挙げます。

まず、アメリカというマーケットが巨大であること。そしてヴィーガンやグルテンフリーの半数がデザートに満足していない現状があること。何よりも最大の理由は、アメリカ人が応援したくなるブランドだということです。

「MISAKYの和菓子には平等な社会への願いが込められています。茶道の世界では人々は平等であるべきということで、刀を外に置きます。この考え方が支持されているのです」(三木氏)

また、コロナ禍では積極的にレシピを公開し、レストランから20%のスイーツを買い取ったり、キッチンスタッフに女性を積極的に雇用し、将来彼女らが自分のビジネスを持てるよう支援したりといった活動も行っています。

三木氏はMISAKYを通じて、「日本の伝統工芸の未来を作りたい」と語ります。

「伝統工芸にこそ日本の未来があると信じています。しかし、10年後にどれほどの職人が生き残れるでしょうか。私はMISAKYで日本の誇れる文化を世界に届けたいと思っています」(三木氏)

ヴィーガン餃子を世界に発信 – REPUBLI9

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REPUBLI9はヴィーガン餃子の開発販売を行う企業です。大豆ミートを使って食べごたえを出し、国産の植物素材だけで作った同社の餃子は、女性を中心に注目を集めています。

吉川氏によると、餃子は1800年前に誕生した歴史のある料理なのだといいます。

「餃子は5大栄養素を含み、食材も無駄にせず、誰でも食べられる食品です。さらに冷凍やパッケージ技術の進歩により、保存ができる点も長所です」(吉川氏)

吉川氏はまた、「次の1800年後にはどんな餃子ができているか」を考えながら事業を展開しているのだといいます。

その中で”ヴィーガン餃子”に行き着いた理由は、アメリカで特に市場が拡大していること。さらに吉川氏のお子さんも4人中2人がヴィーガンになっているからだといいます。

吉川氏は今後、東京から餃子を世界へと広げていきたいと考えているそうです。

「これから”餃子×ロボット”や”餃子×インフラ”、”餃子×エンタメ”など、餃子をどうスケールするかを考えています」

餃子を世界に発信するために、吉川氏は今、”餃子ロボット”やヴィーガン餃子の宇宙食バージョン、カップ型も開発していると語ります。将来的には”餃子ビル”をつくりたいというユニークな構想を提示してプレゼンテーションを終えました。

ベストイノベーター賞は「MISAKY」

それぞれ個性的かつ秀逸なピッチを行った4社。審査員による議論の結果、ベストイノベーター賞にはアメリカで和菓子ブランドを展開するMISAKYが選ばれました。

選定理由についてVAIOの高木氏は次のように説明しました。

「MISAKYは日本のクラフトマンシップを武器にグローバルで挑戦しており、その点が日本のPCメーカーであるVAIOと共通していて応援したいと思いました。また、短期間でインパクトを出している点も、『MASHING UP』らしい弾けた強さが感じられました。女性の雇用や、あえてレシピを公開するフィロソフィーからも志の高さが感じられ、日本の職人の技術を世界に発信したいという情熱に共感しました」(高木氏)

受賞に対して三木氏は、「1年前、何もないままアメリカにきて、やっとたくさんの応援をいただけるようになって嬉しい。これからも日本の伝統で世界の人々を幸せにしたい」とコメントしました。

最後に岡島氏は「すばらしいピッチだった」と称賛し、「どのピッチにもウェルビーイングやサステナビリティがファクターとして入っていた。皆さんにプレゼンしてもらえたことが私たちの大きな財産になる。今後は全員で4社を応援していきたい」と総括して、ピッチコンテストを締めくくりました。

ビジネスとイノベーション、 イシュードリブン思考で拓く未来

VAIO協賛「MASHING UP Conference Vol.4」レポート_06

(左:廣田 周作氏 右:西本 美沙氏)

トークセッション「ビジネスとイノベーション、 イシュードリブン思考で拓く未来」では、女性が抱える悩みに特化した記事や商品を提供するプラットフォーム「ランドリーボックス」を運営するランドリーボックス代表取締役の西本氏が登壇。ブランド開発に携わるHengeの廣田氏とともに、人々の生活に革新をもたらすアイディアのヒントやイシュードリブン思考を身につける方法について語り合いました。

[登壇者]
西本 美沙
ランドリーボックス株式会社 代表取締役[モデレーター]
廣田 周作
株式会社Henge ディレクター

自分と“本音で向き合う”

西本氏はPR会社を経てドワンゴにて広報業務に従事し、2016年に独立。会社員の傍ら始めたブログをきっかけに、女性の体や性を取り巻く環境に対するきっかけが高まり、Webメディア「ランドリーガール」を開設。2019年にはランドリーボックス株式会社を設立し、「あらゆるワタシに選択肢を」をテーマに、生理など女性が抱える悩みに特化した記事や商品を提供するプラットフォーム「ランドリーボックス」を運営しています。

廣田氏はランドリーボックスについて「性の話題は文体をどうするかが難しいが、ランドリーボックスは語り口がオープンでフラットな印象を受ける」と述べ、メディア運営において大切にしていることや気をつけていることについて西本氏に問いかけました。

これに西本氏は「選択肢を提示しながらも、それらが絶対に正解ではないというスタンスで記事を制作している」とコメント。また、医師の監修のもと正確な情報を提供するよう気をつけていると答えました。

もう一つ、廣田氏が気になったという点が「タグライン(コンセプトや理念)」です。ランドリーボックスのタグラインは「自分とカラダに本音で向き合う記事とアイテムをお届け」となっていますが、廣田氏は特に「本音で向き合う」という点に興味を惹かれたといいます。

「”本音で向き合う”という言葉は、普通は自分と他者との関係性で使うと思います。”自分と本音で向き合う”というのはあまり言いません」(廣田氏)

VAIO協賛「MASHING UP Conference Vol.4」レポート_07

この点について西本氏は、「ランドリーボックスでは選択肢を提供して、それを自分の意思で選び取っていただきたいと思っている」と同メディアのコンセプトを説明した上で、「誰かのためにといわれると選びやすいのに、自分のためとなると意外と選択肢を選べないという人が多い。そういうときは自分自身と対話する必要がある」と語りました。

この言葉に廣田氏は大いに共感。「会社員だったとき、お客様のために夢中になって働いていたが、ふと気づくと”自分のため”に何かをしようと考えたことがなかった」と自身の経験を振り返りました。

自分自身が人生の運転席に座る

“自分が何をしたいのか”を知り、選択肢を選び取っていくという点については、海外の方がその傾向が強いと西本氏は言います。

西本氏はフランスで現地の女性と話した際、”私”という言葉を大事にしていることに驚いたそうです。

「フランス人は”私はこう思う”とはっきり主張します。それは自立しているということ。自分のことを知っているからこそ、相手のことを思いやれるし、自分が幸せだからこそ相手を幸せにできるんだという価値観を持っているんです。それがすごくいいなと思いました」(西本氏)

西本氏のエピソードに廣田氏は同意しつつ、早稲田大学で講師をしていた頃に経験した出来事について次のように語りました。

VAIO協賛「MASHING UP Conference Vol.4」レポート_08

「学生に”何となく気になっているけれど、後でいいやと思っていることをちゃんとやってみよう”という授業をしました。たとえば1000円カットで髪を切ってみるとか、父親と2人でご飯を食べるとか、何でもいいので。そうすると、意外とやれる学生とやれない学生に差が出たんです。ある学生はドバイで起業までしたのに対して、コンビニでいつも買っているおにぎりの種類を変えることもできない学生もいました。自分のやりたいことに気づいて実行できるかどうかって、これほど差が出るんだなと驚いたのです」(廣田氏)

このエピソードを受けて西本氏は「小さな成功体験を積み重ねることが大事」と述べ、「違う分野の人の話を聞くとか、普段行かない場所に行くとか、そういうことからスタートしてもいい」と最初の一歩の踏み出し方を提案しました。

西本氏は最後にランドリーボックスの今後について、「”自分がどうしたいのか”ということをより深く引き出せるようなメディアにしていきたい」とコメント。

これを受けて廣田氏は、「車に例えるなら、”自分”という車の運転席に乗れていない人が世の中にはたくさんいる。人の運転で旅をするのではなく、自分自身が人生の運転席に座ることが大事」と述べてトークセッションを締めくくりました。

※画像提供/MASHING UP

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  • いよいよ働き方改革は”法律”
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主な内容

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※本ページに記載されているシステム名、製品名は、一般に各開発メーカーの「登録商標あるいは商標」です。