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Skype for BusinessとSkypeの違いは?テレワークを実現するコミュニケーションツール

官民あげて取り組んでいる事案の1つとして「テレワーク」がある。2017年7月24日には「テレワーク・デイ」と称して、始業から10時半までテレワークを実施する運動を行なったほどだが、実際導入している企業はまだまだ少ない。テレワーク実現にはさまざまな課題をクリアしなければならないが、その中の1つが、コミュニケーション手段をどうするかということ。従業員との連絡、会議、取り引き先からの電話など、これらの課題を解決するのに「Skype for Business」を導入している企業が多い。そんな「Skype for Business」とはどんなものなのか、紹介していこう。

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手軽に会議が行え、ほかのビデオ会議室システムと接続も可能

Skype for Business

「Skype for Business」は、マイクロソフト「Office 365」の法人向けサービスの一部として提供されている。1ユーザー当たり1,360円(税別)/月(年間契約)の「Office 365 Business Premium」プランを契約すると、各種Officeアプリのほかに「Skype for Business」が利用できるようになる。単体で導入することも可能で、その場合は1ユーザーあたり220円(税別)/月から利用できる。(※価格は2017年8月時点のもの)

「Skype」には個人でも利用できる無料版があるが、「Skype for Business」とどんな違いがあるのかというと、無料版「Skype」は、最大25人の同時会議しかできないが、「Skype for Business」は最大250人同時会議が可能。また、エンタープライズレベルのセキュリティにより、コミュニケーション内容の暗号化や従業員の利用制限などの管理機能が利用できる。20名程度の小規模の事業者なら、無料版を活用してもいいかもしれないが、セキュリティ面を考えると「Skype for Business」の導入をお勧めしたい。

Skypeというと、ビデオ会議で利用するというイメージが強い。これは複数のメンバーで簡単に音声やビデオ会議が行なえるという特徴があるからだろう。ビデオ会議を行なう際は、グループウェアやメールなどを通じて、会議を設定したURLを知らせるだけ。会議に参加する際はそのURLをクリックするだけだ。PCだけでなく、スマートフォン用アプリも用意されているので、通信できる環境なら場所を選ばずどこからでも参加できるのも便利だ。

会議は、フルHD画質で最大6人の映像を同時に表示可能。コンテンツも共有できるので、プレゼンテーションやアプリケーションなどを共有して、内容を確認・把握できる。また、本格的なビデオ会議システムを社内に導入した場合でも、「Skype for Business」なら連携して接続・参加が可能。ほかのビデオ会議システムと連携できる点はメリットが大きく、たとえば、支店と定期的に会議する場合、ビデオ会議システムを導入した会議室で行なったりするが、そんな会議に「Skype for Business」を通じて、会議室以外からでも参加が可能になる。また取り引き先とビデオ会議を行なうことになっても、「Skype for Business」なら柔軟に対応できるため、わざわざ出張して打ち合わせせずとも、ビデオ会議で済ませられ、コストを大幅に削減できる。

テレワークの壁になるのは取り引き先からの電話

テレワークの壁になるのは取り引き先からの電話

「Skype for Business」を利用している企業では、ビデオ会議はもちろん、メンバーとの連絡手段としても活用している。昔ながらに電話で連絡する人もまだ多いと思うが、相手が電話に出られなかったり、結局あとからメールを送ったりするのであれば、メッセージを送ってやり取りするほうが、よりスピーディーに仕事が進むはずだ。

ただ、メンバーとのやり取りは音声通話でなくてもことは進むが、取り引き先相手となると話は別だ。テレワークの場合、会社に取り引き先から問い合わせ電話がかかってきても、どう対応すればいいのかが課題だ。この電話問題のため、なかなかテレワークを実施できないという企業も多い。

「Skype for Business」には、クラウドPBX(電話交換機)が利用できるプランが用意されている。従来だとPBXをオフィス内に設置し、電話機や内線を増やすたびに業者へ頼む必要があり、コストと時間が費やされていた。これをクラウド化することで、PBXを設置する費用がかからず、回線や内線の増減、設定の変更があっても、管理画面ですぐに行えるようになる。クラウドPBXにより、「Skype for Business」を電話機として利用できるので、どこにいても電話の転送が可能となり、たとえテレワークで在宅勤務していても取り引き先からの電話にでられるようになる。

さらに、PSTN(公衆交換電話網)通話にも対応しており、「Skype for Business」から従来の電話番号へ発信することもできる。この機能を利用すると、電話から会議へ参加することも可能となる。実は、会議で重要なのは映像より音声と言われている。きちんと音声さえ伝われば、最悪映像はなくても十分理解できるので、通信環境によっては音声の聞き取りづらいネット回線ではなく、結構クリアに聞き取れる電話回線を使って会議を行なえるメリットが大きい。

クラウドPBXやPSTN通話を使用するためには、「Office 365」のエンタプライズ版「Office 365 Enterprise E5」などのプランにする必要がある。企業規模に合わせたプランを見出し、短期的ではなく長期的に考えて導入を検討すべきだろう。

ほかにも「Skype for Business」は、Office 365の一部でもあるので、それらのアプリと連携できるのも、企業の導入が多い理由の1つ。グループで作業しているときに、メンバーの1人にメッセージを投げて参加を呼びかけ、スムーズに参加できるのも「Skype for Business」ならでは。メンバーがオンラインか否かも分かるので、参加を呼びかけやすく、たとえすぐに参加できなくても、メッセージとして残せるのであとから参加や、メッセージでの返答もできる。

このように、コミュニケーションが向上すれば、仕事のパフォーマンスが向上し、働き方改革が一歩も二歩も前進する。とくにオフィスの電話から開放されることで、テレワーク実現への障壁も低くなるはず。「Skype for Business」導入によってビジネスが加速していくことだろう。

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