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今、求められる遠隔会議サービスの見極めと賢い運用方法(後編)

今、求められる遠隔会議サービスの見極めと賢い運用方法(後編)

働き方の改革を後押しする遠隔会議サービス。前編では、単なる時間や交通費の削減だけでなく、意思決定のスピードアップやコミュニケーションの活発化など、様々なメリットを紹介しました。後編では、自社に合った遠隔会議サービスの選び方と、社内で賢く運用するための考え方を紹介します。

【前編】会議革命のエキスパート PGi に聞いた、遠隔会議サービス導入の活用例とメリット

お話をお伺いした方

寺島 豪士氏
プレミアコンファレンシング株式会社
営業部 ヴァイスプレジデント

尾崎 めぐみ氏
プレミアコンファレンシング株式会社
マーケティング部 マネージャー

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社内調査だけでなく、他社の導入事例も参考にする

遠隔会議サービスのメリットが多岐に渡ることは前編で述べた通りです。それでは、どのサービスを選べばよいのでしょうか。導入の担当者としては、ぜひとも自社のニーズに合ったサービスを選びたいところですが、どういったことを確認すればよいのでしょうか。

「ツールを選ぶ際には、どのように活用したいか、また規模はどれくらいかを明確にしておくことが重要です。IT部門の方の想定だけで決めてしまうと活用方法が限定されてしまうことがあります。社内の意見を聞くだけでなく、他社の活用事例なども参考にすると良いと思います。」(尾崎、以下敬称略)

例えば、「WEB会議サービスと電話会議サービスの双方を導入したが、結局、映し出される顔を見ている時間は短く、快適な音声通話があれば十分だった」という事例もあります。こういった事例を知っていれば、選択基準が変わってくるかもしれません。最適な選択のためには、他社事例の収集も欠かせません。

また、サービスによる契約方法や課金体系の違いも欠かせないチェック項目です。例えば、PGiが提供しているWEB会議サービスには、世界シェアNo.1の「WebEx」と、日本シェアNo.1の「V-CUBE」があります。課金体系は、「アカウント付与数×単価」や「最大アクセス数」など規模によって選択可能です。他にも、社内のWEB環境やデバイス事情、すでに導入されているシステムとの連携など、考慮すべきポイントは多岐に渡ります。

寺島 豪士氏(プレミアコンファレンシング株式会社)
寺島 豪士氏(プレミアコンファレンシング株式会社)

「IT技術は日に日に進歩するため、比較検討しているうちに新しいサービスが加わってきます。また、契約方法が変更されることもあります。これらの情報をタイムリーに追っていくことは簡単ではありません。早い段階でプロの意見を聞き、無駄のない情報収集をするのも賢い選択だと言えます。」(寺島)

事前に様々な情報を収集することが重要ですが、プロのアドバイスを取り入れるタイミングも、最適なシステムを最短で導入するためのカギとなるかもしれません。

先に自社のセキュリティー基準をチェックしておく

遠隔会議サービスを選択する前に、自社のセキュリティー基準を確認しておく必要があります。企業ごとにセキュリティー基準は違い、それをクリアしなければ導入することはできないからです。

「例えば金融関連企業は、セキュリティーを重要視します。金融庁から、積極的にクラウドサービスを活用するようにとの方針が出ており、導入したいという金融機関も増えていますが、セキュリティー基準をクリアするためにやるべきことが多いのも事実です。スムーズに導入をするためには、できるだけ早くセキュリティー基準を提示していただく必要があります。セキュリティーと使い勝手は相反しますが、どこに落としどころを見つけるのかが、最終的なポイントになることもあります。」(寺島)

セキュリティーシートやセキュリティー基準書などがある場合、ベンダーに提出することで導入までのスピードが格段に上がります。必要な時にすぐ渡せるよう、最新のものを準備しておきたいところです。

「セキュリティーには、運用側、使い手側のセキュリティーも含まれます。このサポートもあるといいと思います。例えばPGiなら、これまで多くの企業にサービス導入して培ってきた経験から、いろいろなアドバイスを提供できます。」(尾崎)

様々な情報を扱う企業が、セキュアな状態を求めるのは当然のことです。遠隔会議サービス導入に伴い、自社内のセキュリティーを見直す機会にするのもよいかもしれません。

パートナー選びの3つのポイント

遠隔会議サービスの導入には、専門的な知識を持ち、多角的な知見から判断してくれるパートナーが必要なことが分かりました。ここでは、パートナーを選ぶ際のポイントを3つ紹介します。

  • 実績があり、複数の商品を紹介できる
  • 運用までサポートしてくれる
  • エンドユーザーのサポートがある

働き方改革の推進に伴い、注目度が高まっているWEB会議サービスや電話会議サービスには、新規参入業者も数多く存在します。ベンダーによって取り扱いサービス数や種類もさまざまなので、最適なものを選ぶと良いようです。

また、「導入=運用」ではないため、社内に定着するまでしっかりサポートしてくれるパートナーを選ぶ必要があるでしょう。例えばPGiでは、会議情報を記載したユーザーカードを配布したり、エンドユーザーに具体的な利用シーンをメールで伝えたりしているそうです。こうした取り組みの有無は、導入後の稼働率に直結します。

3つめのエンドユーザーのサポートについては、情報システム部がもっとも頭を悩ませる部分です。「会議が始まっているのにつながらない」という緊急対応を迫られたとき、タイムリーな回答ができないようでは、社内で利用されるのは難しくなるでしょう。迅速に対応してくれるカスタマーサポートがあるか、事前にチェックしておきたいところです。

尾崎 めぐみ氏(プレミアコンファレンシング株式会社)
尾崎 めぐみ氏(プレミアコンファレンシング株式会社)

「コストは当然の要素ですが、実際の運用を考えると、サポート体制こそ最重要ポイントです。最近増えているのは、『すでに導入をしているが、音質が悪いので何とかしてほしい』、『過去に導入したものの定着しないままやめてしまったが、やはり必要なのでサポートしてほしい』というものです。遠隔会議サービスで重要なのは、導入することではなく、それをどう運用し、いかに生産性を上げるか、です。」(尾崎)

遠隔会議サービスを導入し、社内に定着させることができれば、担当者の実績として評価されます。ところが運用がスムーズに進まず、別のベンダーと再契約となれば、経費と時間を無駄にしたことになってしまいます。そうならないために、最初の段階で厳しい目をもってパートナーを選抜すべきでしょう。

実際に使ってみることが普及を後押しする

最後に、導入した遠隔会議サービスが、さらに効率良く運用されるコツを伺いました。

「WEB会議サービスのメリットは、テレビ会議のように専用端末がなくても利用できることと、場所を選ばないことにあります。そんなメリットがありながら、実際の運用ではさまざまな制限を付けてしまうケースが見られます。例えば、利用するために予約が必要であったりや、申請して承認を受ける必要があったりするのですが、これは賢明なことではありません。最初の段階ではできるだけ制限を設けず、まず使ってもらうことを重視するようにしてください。」(寺島)

遠隔会議サービスが普及しているとはいえ、まだ一度も使ったことがない人も多くいます。使い方は決して難しくないのですが、最初の一歩を踏み出せないという人が多いのかもしれません。

「使い方は簡単で、ガイダンスに従ってキー操作するだけだったり、送られてくるURLをクリックして、名前を入れるだけだったりするのですが、これは体験してみたいと分かりません。そこで、導入企業様には情報システム部が主催する、全員参加の会議を早期にやってみることをお勧めしています。一度体験すれば、次に利用するハードルが下がります。これがポイントかと思います。」(寺島)

実際に使ってみることが普及を後押しする実際に多人数で話をすることで、雑音防止のためのミュート機能の重要性や、スピーカーから出る音の感覚もわかってきます。全社員が、使ってみる機会を設けることは、後々のスムーズな運用に直結すると言えるでしょう。

業務の効率化に貢献する遠隔会議サービスは、働き方改革に欠かせないツールです。単に会議のスタイルを変えるだけでなく、遠隔同行や採用活動、在宅勤務への応用など、使い方次第でさらなる活用法が広がります。さらに、コミュニケーションを密にしながら、スピーディな意思決定を可能にする点も魅力です。

とはいえ、遠隔会議サービスを導入しただけで効果が出るわけではありません。導入後に社内での利用を促し、定着させていくという運用面まで考えておく必要があります。そのためにも、まずはパートナーを慎重に選ぶことが重要といえます。パートナーと共に自社にあったシステムの導入と運用ができれば、当初の目的である働き方の改革を大きく後押しすることになるでしょう。

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いよいよ働き方改革は”法律”

2019年4月より「働き方改革関連法」が順次施行されています。
ここ数年、世間では「業務効率化」「生産性向上」「デジタル化」などと叫ばれてきた一方で6割以上の企業が働き方改革に対して、未対応となっています。
なぜ働き方改革が必要なのか?またどのように進めていけばいいのか?
改めて今後の「働き方改革」に迫っていきます。

  • いよいよ働き方改革は”法律”
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主な内容

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