IT

制度導入にあたって知っておきたい!テレワークに欠かせないPCの要件とは

執筆者:山口 真弘

働き方の多様化にともなって、近年脚光を浴びているのが、在宅勤務を可能にするテレワーク制度だ。遠隔地での作業を行うことからリモートワークと称されることもあるこの制度では、自宅やコワーキングスペースなどに作業環境を構築し、オフィスにいる際と同等の作業を行うことになる。

もっとも、会社にいる際と同じ作業を行うからといって、会社での作業環境をそっくりそのまま再現すればよいというわけではない。テレワークでのPC運用はセキュリティーなどを考慮したうえで、追加すべき要件もあれば、逆に削っても良い要件も存在する。具体的なポイントについてチェックしていこう。

どこで作業を行うのか、大前提の「場所」をしっかり確認すべし

テレワークの場合、まず「どこで作業を行うのか」を事前にしっかり確認しておく必要がある。一般的にテレワークと言えば自宅を前提としていることが多いが、中にはコワーキングスペースなどでの作業を含む場合がある。また、たとえ作業場所が自宅のみでも、テレワークの前日に会社から持ち帰ったPCを使うなど、PCの移動を伴う場合があるし、自宅内でも複数の場所で作業を行う可能性もある。こうした場合は、実質的にノートPC一択ということになる。

一方、作業場所が自宅限定で外出先に持ち出さず、また会社とは別の機材を用意するのが前提であれば、デスクトップPCという選択肢もある。デスクトップPCはノートPCに比べて画面の位置や高さなどの調節がしやすいことから長時間作業でも負担が少なく、また可搬性の低さを逆手に取って、物理的な盗難の危険を減らせるというメリットがある。ノートPCに比べるとパーツの交換や周辺機器の増設も容易なので、導入後にパフォーマンス不足が発覚した場合に対応しやすいのも利点だ。

ただし、導入後にワークスタイルが見直され、自宅以外で利用するケースが出てきた場合、そのままでは対応できないことから、ノートPCにリプレースする必要が出てくる。そうなると予算計画に見直しが発生するのは必至なだけに、テレワーク制度を導入するのが初めてで、将来的に会社としての取り組みに変更が生じる可能性があるならば、最初からノートPCを選んでおいたほうが無難だろう。

高レベルでのセキュリティー確保が必須

テレワークで用いるソフトウェアはさまざまだが、社外から会社のシステムにログインすることに関しては、どのソフトウェアにも共通している。それゆえPC側には、悪意を持った第三者のログインを防ぐための、強固な認証機能が求められる。

では具体的にはどのような認証機能が望ましいかというと、顔認証や指紋認証など、人間の身体的特徴を用いて認証を行う、いわゆる生体認証を選ぶのが基本だ。顔認証の場合はカメラが、指紋認証であれば指紋を読み取るためのデバイスがPCに搭載されていて初めて、従業員である本人のみ利用可能なシステムが構築できるというわけだ。自宅ではオフィスと違って入退室管理もできないだけに、なおさらだ。

とくにカメラについては、テレワークにおいては在席状況の確認およびビデオチャットなどでも必要となることが多い。ノートPCであればほとんどの機種が搭載しているはずだが、デスクトップであれば別途追加しなくてはいけないので、予算的に考慮しておこう。

もうひとつ、これは決してテレワークに限ったことではないが、業務で用いるデータを保存する端末では、HDDは暗号化しておくことが望ましい。この際におさえておきたいのが、TPM(Trusted Platform Module)と呼ばれるセキュリティーチップだ。

これはCPUなどとは別にマザーボードに直接取り付けられているセキュリティー用のチップで、OSがWindows 10 Proであれば、標準のデータ暗号化機能「BitLocker」と組み合わせて、HDDを暗号化できる。これがあれば、万が一、PCの盗難や紛失があったとしても、そのPCからの分解はもちろんのこと、分解されたパーツからもデータを読み出すことはできないので、強固なセキュリティーを実現できるというわけだ。

このTPM搭載PCは、法人向けのPCを提供するメーカーの製品であれば一般的にラインアップしているので、テレワーク導入にあたって新たにPCを調達する場合は、機種選定にあたってひとつの目安にしたい。逆に、それまで使っていたTPM非搭載PCを使う場合は、こうしたリスクがあることを前提に、ソフトウェア面でのセキュリティーを強化するなど、対策をとっておきたいところだ。

記憶容量や拡張性は必要最小限で、より基本性能が高いPCを選ぶ

一般的にPCを購入するにあたっては、予算が許す範囲内で記憶容量が多く、かつ拡張性の高い製品を選びがちだが、業務用、ことテレワークに関しては、必ずしもその選び方が正解とは言えない。とくにセキュリティー面においては、このことがデメリットとなる場合は少なくない。

例えばHDDの場合、あまり潤沢に容量がありすぎると、本来は持ち出すべきではないデータまでサーバーからダウンロードし、ローカルに放置されたままになる危険が高くなる。会社のサーバーにログインして作業を行う場合、ローカル側の容量は最小限で構わないわけで、同じ予算を使うのであれば、大容量だが低速なHDDではなく高速なSSDを搭載している製品を選ぶなど、処理性能の向上に予算を振り分けたほうがよい。

もともとテレワークでは、在席管理システムが常駐していたり、さらにはグループウェアやチャットツールが終日稼働していたりと、マシンのリソースはなにかと消費される傾向にある。読み書きの速さや動作速度といった基本性能を重視したほうが、結果として作業効率は上がり、かつセキュリティーレベルも高くなる。

もうひとつ、拡張ポート類も同様で、USBポートをはじめとしたインターフェイスは、ネットワークを介さずに外部とデータのやり取りができてしまうだけに、注意が必要だ。もっともこちらは、管理ツールを用いて無効化するといった対処も可能なので、ハードウェアとしては搭載しているポート数が多くても少なくても、管理をきちんとしていれば問題はない。

以上、チェックすべきポイントをざっと列挙したが、テレワークではPC本体以外にも、画面の覗き見を防止するフィルターや、資料を紙のまま放置しておかないためのスキャナーなど、周辺機器が必要となることも多い。盗難防止スロットに固定するためのセキュリティーワイヤーも、固定設置する場合は欠かせない。予め必要であることが判明しているこれらの周辺機器も、予算計画を立案する段階で、考慮しておきたいところだ。

VAIOが提案する働き方改革

関連記事

intel CORE i7
インテル® Core™ i7プロセッサー
Intel Inside® 圧倒的なパフォーマンスを

Intel、インテル、Intel ロゴ、Intel Inside、Intel Inside ロゴ、Intel Atom、Intel Atom Inside、Intel Core、Core Inside、Intel vPro、vPro Inside、Celeron、Celeron Inside、Itanium、Itanium Inside、Pentium、Pentium Inside、Xeon、Xeon Phi、Xeon Inside、Ultrabook、Iris は、アメリカ合衆国および/またはその他の国における Intel Corporation の商標です。

※本ページに記載されているシステム名、製品名は、一般に各開発メーカーの「登録商標あるいは商標」です。